コト・コト

ASD&ADHD&マルトリートメント&不安障害の自分史。事(コト)と意(ココロ)と言(コト)。

鱗から目

交通事故をきっかけとして、自分の過去と向き合うこととなり、

かなり無理をしながらその原因を調べ込んだことは前回記しました。

途中、頭痛や希死念慮とも戦いました。

そして、虐待やその後の人生経験における心の傷から、
自分は複雑性PTSDやトラウマを発症しているのではないか、という仮説を立てるに至りました。

それから一年ほどはだましだまし過ごしていたのです。

しかし次第に心も体も生気を失い、ついに心療内科の助けを求めました。

初診時にこれまでの来歴をひとしきり先生に話したところ、

フェレンツィさんは発達障害、という言葉はご存知ですか?」

と尋ねられました。

私は、

「言葉自体は知っていますが、発達障害に関する本は一冊も読んだことがありません」

と答えました。

自分にはまったく関係のないものだと思っていたからです。

これに対して、

フェレンツィさんは発達障害を持たれている可能性が高いんですよね。どうでしょう、来週の診察まで、無理しない程度でいいので、ご自身で一度お調べになってみてくださいませんか」

と先生。


さらに、

フェレンツィさんのどの症状を切り取るかによって、PTSD双極性障害統合失調症など、いろんな診断名をつけることも可能です。また、その診断名に合わせてお薬が変わってきます。しかし、私は、それを好みません。それよりも根本に横たわっている発達障害そのものにアプローチしていきましょう」

と仰って下さいました。


目から鱗でした。

いや、鱗から目でした。

まさか自分に生まれ持った障害があるとは思いもしませんでした。

肩の荷がフッと軽くなったことも覚えています。

帰路、図書館に立ち寄り、例のごとく関連本を読み漁ることに。

過去の自分の体験とも平仄が合う事例が多く、鱗からこぼれ落ちた目は確信の階段をコロコロと、あっという間に転がり落ちて行きました。

翌週の診察を終え、処方されたのがストラテラ40mgでした。

効果が出はじめるまで2週間ほどかかると思います、との説明を受けました。

そして、その日の深夜、先生の発達障害の診断を信じ得る、ある出来事が起こったのです。